お野勒沢のみ11風と光のアクティビティのダンサーとして養成しようと考えた。オープンまで8か月。講師を招いての厳しいレッスンに耐え、彼女たちはステージに立つ。田舎町の一施設に果たしてお客が来るのかという心配をよそに、初日から大盛況。初年度の来場者数は120万人に及んだ。東北のハワイはこうして誕生した。現在のハワイアンズのドームも、改修や耐震対策こそすれど、骨格は当時のままだ。ウォーターパークの大プールの水も温泉を水質調整して利用。いわき湯本温泉の湧出量の7割をハワイアンズが利用している。そして代を重ね、震災時には被災者を元気づけるためにボランティアで各地を行脚したフラガールたちのダンスも変わらず情熱的で美しい。かつての炭坑の町には、常磐炭田産業遺産として、炭坑で栄えた時代の記憶を宿す遺構が点在している。採掘し、選炭した後に残る不要な石を当時「ズリ」といった。それを堆く積み上げていくと、自然に均整うずたかのとれた三角形の「ズリ山」となる。炭坑の町の原風景である。「当時ズリ山は酸性の石の山で未来永劫木が生えないだろうと言われました。でも50年以上経ち、今は木々に覆われています」と、遺構をガイドする「いわきヘリテージ・ツーリズム協議会」の菅昭夫ろくざわさんがいう。色褪せ廃虚となった選炭工場、炭鉱内の空気を排出するための大型扇風機を設置したレンガ造りの建物、微かに気配の残るかつて家屋が密集していた谷、弥などを訪ねてフラの物語と重ね合わせた時、それらの遺構から漂う気配は胸に迫るものがある。かんあきスパリゾートハワイアンズ「東北のハワイ」として知られる、巨大なプールをはじめとするテーマパーク、レストラン、温泉、ショーなどが一体となった一大レジャー施設。宿泊は3つのホテルとグランピング施設がある。高低差40.5メートル、長さ283メートルのビッグアロハは日本一の長さをほこる巨大ボディスライダー。常磐炭田産業遺産いわき湯本温泉周辺にかつての石炭産業の隆盛を伝える多くの建造物が現存していて、産業遺産として注目されている。いわきヘリテージツーリズム協議会がツアーガイドをしている。みろく沢炭砿資料館かつて炭坑の町があった弥勒沢にある、炭坑の貴重な歴史資料を集めた私設ミュージアム。当時の写真や採掘道具などを展示。
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